当サイトは情報提供が目的であり一部主観及び意見が含まれている場合があります。当サイトの情報に基づいて被ったいかなる
損害についても一切の責任を負いかねます。投資判断は他の資料なども参考にしてご自身でなされるようにお願いします。

当サイトの内容の無断転載・使用は禁止いたしております。/Copyright (c) KUMO 2005 All rights reserved
■ インドの基本データを知る
■ インド株に投資する方法
インドの発展に、避けて通れないカースト制度<ホーム

1950年にカーストに基づく差別は禁止されましたが、カースト制度自体は廃止されていないため、
今でも、アウトカースト(アンタッチャブル)と呼ばれる人達が約1億6,000万人もいます。
アウトカーストとは、カースト制度の外に位置づけられた最下位層の人を指し、見ただけ・触っただけでも
汚れるものとして、カーストに属する人々から厳しい差別を受けています。
インドの人口が約10億6500人なので、約10人に1人がアウトカーストに属していることになります。
国内の所得格差が小さくなればなるほど、個人消費が増加するという法則に当てはめると、
インド経済が成長を続けるためには、カースト制度の問題を解決しなければいけません。
インドの消費は、所得の高い上級カーストに属する人々が引っ張っており、
このままの状態が続けば、上級カーストと下級カースト・アウトカーストの生活水準により大きな差が生じます。
更に、インドでは基本的に相続税が課せられないため、所得格差が広がりやすいと考えることができます。
アウトカーストから抜け出すために仏教に改宗する若者が増加する、下級カーストが上級カーストの生活様式を
真似することによって上級カーストになろうとするなど、カースト制度が崩れる兆しはあるようです。
また、地方の村の中には、カースト制度を中心とした生活をしている所もあるようですが、
都市部では表面的には意識されていないようです。
今までインドでレストランが流行らなかったのも、カースト制度が関わっています。
身分の下の人が作った料理を食べることをしないからです。
レストランで食事をする人は、上級カーストか中級カーストに属する人だと思いますが、
生まれた時から裕福な人が料理人になるとは考えにくいと思います。
最近、マクドナルドやケンタッキーなどのチェーン店が増えているので、状況が少しづつ変化しているかもしれません。

どんなことにも共通することですが、物事が上向きになると、それまで自分を縛ってきたルールから逃れようとします。
日本や中国の発展を思い出してください。
風習や家族構成など様々な要因があるにしても変化してきました。
経済的に豊かになると、ルールを守ることよりも自分の理想の生活を実現する方向に意識が向いていきます。
仕事をして賃金をもらい、そのお金で物を買う喜びは大きいものです。
生まれながらにして一生が決まっていることに我慢しなければならないより健全です。
もちろん、競争の果てに敗者となり、アウトカーストクラスがなくなるわけではありません。
おそらく、その割合も同じでしょう。
しかし、自分の意思を始めから決められる方が生物学的には正しいのではないでしょうか。
カースト制度は悪い面ばかりが目立つようですが、良い面もあります。
同じカーストの人同士で助け合うことによって、安定した生活を送ることができます。
また、1割の人が犠牲になることで、9割の人が安心を手に入れることができれば、
それ以上の犯罪や差別を増加させる要因を失くすことができるからです。
意図的に階級を決めることで人間関係を無駄にこじらせることもありません。
こういった制度の根源は、抑制効果を最大限に生かすためなので、割り切るしかありません。
また国家レベルでは、地理的条件から考えて、近隣諸国と特定の政党や企業が
手を組むようになれば無益な混乱を招きます。
大陸では内乱を起こされると、政権をとるどころか漁夫の利のごとく近隣諸国に占領されてしまうからです。
詳しくは、後のカテゴリーで述べますが、農民が豊作時に金を買うということもその表れではないでしょうか。
インドの発展に、避けて通れないカースト制度<ホーム
     変わりつつあるインド人の意識